第9回研究会 報告

 第9回鹿児島X線撮影研究会を平成30年224日(土)15:00から18:00まで、鹿児島市立病院 1階多目的ホールにて開催しました。
 今回のテーマは「肘関節その1~目からウロコ 肘関節の真実~」でした。
鹿児島医療技術専門学校の有薗先生の司会で、まず今村総合病院の岩下昌平技師が肘関節の解剖と骨折などの分類、臨床症状から推察される病態、肘関節画像の画像解剖では、小頭と滑車の見分け方などわかりやすい講義がありました。
 次は徳久整形の松野下直美技師が施設紹介として、発表がありましたが、内容はポジショニングの分類や合格基準の考え方、患者本位で姿勢や体位の重要性の講義、実際のポジショニングでの注意点やコツなど短時間に濃い内容でした。
 休憩をはさんで、今村総合病院の馬場隆行技師が「はじめて気付く肘関節撮影の真実」と題して、動きと画像解剖の関連性、ランドマーク画像の重要性、正しい正面、側面の重要性、補助具を使用した精密撮影と補正の方法、臨床ですぐ使えそうなコツなどの講義がありました。
 今回の研究会では会場の参加者が講義中、メモをとる方が多かったのが印象的でした。
休憩をはさみ、新しくなった市立病院の撮影室の2室をお借りして、同じ内容でハンズオンが行われました。座り方、撮影台の高さの重要性と決定の方法、中心点の決め方、補正の具体的な手技など解りやすいハンズオンとなりました。
 松岡救急クリニックの山崎慎治技師の閉会のあいさつで閉会となりましたが、終了後も活発な質疑応答が行われて、しばらく市立病院の操作室はにぎやかでした。
 参加人数の内訳は、会員30名、非会員2名、学生3名、メーカー2名、計37名でした。
東京からも2回続けての参加者があり、高い評価を受けました。肘関節のX線撮影は、理解すればするほど撮影は難しくなり、奥深い部位との印象でした。